ノザワと交渉し、さらに国賠においても和解ができた事件

埼玉アスベスト弁護団は、株式会社ノザワ(以下、「ノザワ」と言います。)の元従業員Hさんの遺族の方から相談を受け、Hさんの石綿被害につきノザワに請求し、その結果、解決金を2000万円とする和解を交渉で成立させることができました。

ノザワは、神戸市に本社があるコンクリート製造業等の会社であり、元従業員のHさんは、埼玉県内に所在した工場において、昭和30年代から50年代にかけて、セメント板製造作業に従事していました。

Hさんは、70代で肺がんを発症し、そのわずか4ヶ月後に亡くなられました。Hさんの遺族は、労災申請を行い、Hさんが肺がんで死亡したのはノザワでの作業が原因であると認定されたものの、ノザワからの賠償などは受けておらず、埼玉アスベスト弁護団に相談をされました。

個人情報開示により取得した労災資料によると、Hさんはノザワの工場内で石綿を袋から出し入れする作業を行ったとされており、ノザワでのこうした石綿作業が原因で肺がんを発症し、死亡したことは明らかでした。

そこで、労災資料をもとに、ノザワに損害賠償を求めたところ、ノザワはHさんに喫煙歴があったことを理由に解決金の過失相殺を求めましたが、交渉の結果、最終的には過失相殺をされることなく、2000万円で合意することができました。

なお、Hさんの従事した石綿作業は国賠の対象期間でもあったため、ノザワとの和解後、埼玉アスベスト弁護団は、国を被告として提訴し、1500万円あまりを和解金とする和解をしました。

Hさんの損害について勤務先会社であるノザワだけではなく、国に対しても和解することができた事件です。